Utmost IV™は、半導体デバイスの特性解析、高精度・高品質のSPICEモデル、マクロ・モデル、およびVerilog-Aモデルの生成に向けて開発された、使いやすいデータベース・ドリブン環境を提供するツールです。アナログ/ミックスド・シグナル/RFの各用途に利用できます。
デバイス寸法の小型化が進むにつれ、半導体技術者が正確なシミュレーション・モデルを使用しデバイス作成プロセスにおける統計的ばらつきを制御することは、デバイス作成プロセスを左右する要素としてますます重要となっています。また、DC特性の振舞いに加えて、RF特性やノイズ特性の振舞いも正確に予測できるモデルが回路設計者からは求められています。さらに、さまざまなプロセス・テクノロジが存在する中で、個々のプロセスに迅速に適用できる幅広い種類のモデルが必要となっています。モデル作成用の測定は時間のかかる作業であり、1日ではとても終わらないこともあります。測定制御用ソフトウェアには、プローバや測定器と連動して全温度範囲での自動測定を実行できるようにする機能も必須となります。
シルバコが提供するUtmost IVは、こうした難しい課題に対応できる、業界をリードするソリューションです。先端CMOSや化合物半導体デバイスの特性解析とモデリングを、効果的に行うことができます。Utmost IVは、以下の4つのモジュールで構成されます。
各種の電気的テスト装置により、物理デバイスを直接計測するモジュールです。測定された結果(データセット)は、データベースに直接保存されます。TCAD、あるいはSPICEシミュレーションの結果からデータセットを生成することもできます。他のSPICEシミュレーションでデータセットを作成する手法は、2つのSPICEモデルを比較する場合や、SPICEモデルを別の種類のモデルに変換する場合に、特に効果的です。
SPICEモデルのパラメータの抽出・最適化を行い、デバイス特性のシミュレーション結果と実測結果の適合を高精度で実現するモジュールです。データベースに保存されたデータセットは、モデル抽出のためのターゲット・データとして使用されます。あらゆるデバイス・タイプに対応した、コンパクト・モデル、マクロ(サブサーキット)モデル、Verilog-Aモデルを生成できます。
JavaScriptベースのカスタム・スクリプトを作成するためのスクリプト・インタフェースを提供するモジュールです。
既存のMOSFETデバイス・モデルの詳細な調査とテストを行うことができる、使いやすいツールを備えたモジュールです。シンプルで分かりやすいGUIインタフェースを通じて、特性曲線を表示したり、しきい値電圧とデバイス長の比較など、抽出した特性をプロットしたりすることができます。このモジュールではデータベース・インタフェースの作成は不要なので、レガシー・モデルの迅速な検査に最適です。
![]() フレキシブルで使いやすいインタフェースにより、測定の設定が可能 |
![]() 完全自動化された測定シーケンス |
![]() ラバーバンド・オプティマイズではパラメータを無制限に選択可能 |
![]() ターゲットをすべて波形表示/最適化 |
デバイス特性の解析、SPICEモデルの生成