先端材料系2次元デバイス・シミュレータ

Blaze™では、先端材料を使用して製造するデバイスをシミュレートします。Blazeは2元、3元、および4元系半導体のライブラリを備えています。また、傾斜型および階段型へテロ接合モデルを内蔵し、MESFET、HEMT、およびHBTといった2元構造のシミュレートが可能です。

すべての計測可能なデバイス特性(DC、ACおよび過渡)がシミュレートできます。計算により求められるDC特性には、しきい値電圧、ゲイン、リーク電流、パンチスルー電圧、および降伏現象が含まれます。

計算により求められるRF特性には、カットオフ周波数、s-、y-、h-、z-パラメータ、最大有能電力利得、最大安定電力利得、最大発振周波数、および安定化係数が含まれます。固有のスイッチング時間および周期的大信号出力のフーリエ解析も計算することができます。

総合的なHEMTおよびPHEMTキャラクタライゼーション

Blazeによって、複数の半導体材料をベースにしたFETのシミュレーションが可能です。Blazeが備えているモデルには、ヘテロ接合によるポテンシャル・ステップ、および組成に依存する半導体材料のプロパティが含まれています。

グラフィカル構造エディタDevEditを使用して定義したAlGaAs/InGaAs/GaAsレイヤ構造を持つシュードモルフィック(Pseudomorphic) HEMTの図です。リセス部ゲートも含め、いくつかのバッファ・レイヤおよびデルタ・ドープされた領域も設定されています。
Blazeによって生成されたソリューション・ファイルには、電子密度など、デバイス内部の変数が含まれています。ショットキー障壁により、ゲートの下に空乏層が形成されます。電子はチャネル内のバンドギャップの狭い材料に集まります。
AC解析を実行し、その結果より抽出したSパラメータの図です。このデバイスにおいて、周波数50GHzまでの範囲でSパラメータが表示されています。100GHzを上回るシミュレーションも十分可能です。
HEMTのチャネルを含むバンド図です。ヘテロ接合部分で、ポテンシャルが不連続であることがわかります。
いくつかのVgs値に対するId/Vdsプロット図です。これらのカーブより、デバイス・パラメータを抽出できます。

総合的なHBT解析

Blazeを使用すると、いくつかの半導体レイヤから成るHBTデバイスのシミュレーションが可能です。Blazeでは、複雑な半導体方程式をセルフコンシステントに解き、HBT構造を細部にわたり最適化できます。

TonyPlotのツールを使用すると、出力データを容易に操作することができます。この例は、HBTの真性領域を通したバンド図です。
HBTのガンメル・プロットを生成するためにBlazeを使用できます。その他デバイスのゲインなども、表示することが可能です。
DevEditを使用して、BlazeでシミュレーションするためのノンプレーナHBT構造が作成できます。上図はInGaAs/InP HBT構造を示しています。DevEditで自動的にメッシュ処理され、Blazeで使用されます。
HBTのAC解析により、ゲイン対周波数プロットやSパラメータ抽出が可能で、周波数に応じたゲインのロールオフを予測できます。
インパクト・イオン化モデルにより、降伏電圧をシミュレートできます。ここでは、HBTのBVCEOの計算例を示します。

SiGeテクノロジ

III-V族ベースのデバイスに加えて、あらゆる化合物半導体材料または元素半導体材料をシミュレートできます。このページでは、Si/SiGe HBTのシミュレーション結果の例を示します。

SiGe HBTのゲイン(hFE)
Blazeでは、III-V族化合物材料以外に、SiGeなどの材料もシミュレートできます。このプロットはSiGe HBTのベースにおける再結合率を示しています。

負性微分移動度

負性微分移動度

上図は、負性微分移動度をシミュレートすることにより、GaAsガン・ダイオードの出力の発振を見たものです。

大信号応答のフーリエ解析

フーリエ解析ルーチンにより、任意の周期的な大信号過渡解析の出力(左図) から、周波数スペクトル(上図) を抽出できます。この周波数スペクトルから、ダイオードの出力に高調波が含まれていることがわかります。

炭化ケイ素(SiC)および異方性材料

異方性を考慮した移動度、誘電率、インパクト・イオン化のモデルを使用できます。

SiCにおける異方性移動度効果の例

GaAs MESFET

シミュレーションにより、GaAs MESFETのDC、AC、過渡特性のすべてにおいて、形状および材料プロパティが及ぼす効果を検討できます。

Athenaを使用して生成したイオン注入されたMESFET構造での電子密度の図です。
トラップにより、III-V族デバイスのDC、スイッチング、およびRF性能が左右されることがあります。そこでBlazeでは、任意のトラップ・レベルを定義できます。このプロットは MESFETのターンオフ時におけるEL2トラップの効果を示しています。
ゲート電流解析およびMESFET降伏現象において、ショットキー・コンタクトでのトンネル効果は、考慮すべき重要なメカニズムです。また、熱電子放出も考慮に入れる場合があります。

特長

  • 一般的なノンプレーナのホモ接合またはへテロ接合の半導体デバイス構造に対するDC、AC、および時間領域ソリューションを提供
  • 階段型または傾斜型ヘテロ接合モデル
  • デバイス構造をユーザが指定、またはAthenaなどのプロセス・シミュレータ出力からの指定も可能
  • バンドギャップ・ナローイングにおけるボルツマンまたはフェルミ-ディラック統計の適用。量子統計のためのQuantumとのインタフェース機能
  • 先進の移動度モデルと共に、ドリフト拡散およびエネルギー・バランスの輸送モデルを搭載
  • DC、過渡、およびAC解析におけるトラップの働きを考慮
  • SRH (Shockley-Read-Hall)再結合、光学的再結合、Auger再結合、インパクト・イオン化、バンド間トンネル効果、オーミックおよびショットキー・コンタクトのモデルを内蔵
  • 60以上の材料に対するパラメータを含む材料ライブラリを内蔵
  • C-Interpreterインタフェースにより、ユーザ定義で、組成依存の、モデルおよび材料パラメータを設定可能

Rev.110113_08